『ガンメタル・ブレイズ』の記述の一部に、ウィキペディアからの流用があったことがわかり、エンターブレインのウェブサイトに謝罪の文章が掲載されています。
ログインTRPGシリーズ『ガンメタル・ブレイズ』の記載に関するお知らせ
法律も著作権も門外漢ですが、ウィキペディアなどで採用されているコピーレフト系のライセンスについては一般の方よりは馴染みがあるので、以下で取り上げてみます。
ウィキペディアに掲載されている文章は実は無断で(商用利用でも)流用したり、コピーしたり、改変したりすることが許されています。ただし、GNU Free Documentation License(GFDL) というライセンスの条件に従っている必要があります(2009年6月に CreativeCommons ライセンスも選択できるようになりましたが、『ガンメタル・ブレイズ』は2009年3月発行なのでGFDLと考えます)。
GFDL は細かく見ると、難しい部分が多いのですが、大まかにいって、
(1)ウィキペディアを流用した場合、流用先の著作物にも GFDL が適用される(ことに同意する)。
(2)原著作者を記載する。また変更履歴のコピーを添付する。
(3)GFDL の条文のコピーを流用先の著作物に含める。
が必要となります(GFDLを御覧になるとわかりますが、細かい条文がもう少しあります)。
『ガンメタル・ブレイズ』では(2)(3)ともに満たしていませんので、まずこの点でNGです。また、(1)についても、これに従うと『ガンメタル・ブレイズ』はGFDLに従って自由にコピー・改変・配布していいことになってしまいますので、これもないでしょう(もしそうなったら非常に面白いと思いますが)。
そこで『ガンメタル・ブレイズ』のとりうる道としては、主に二つあります。
(1)現行の版を回収し、ウィキペディアを流用した部分の文章を差し替える。
(2)流用した部分の文章を書いた人物(著作者)から、GFDL とは別途、流用の許可を得る。
GFDL は、ソフトウェアのライセンスである GNU Public License(GPL) を元にしており、ソフトウェアの世界では GPL 違反が発覚してソースコードの修正を行った、あるいはGPLに従ってソースコードを公開した、というのがときどきニュースになります。馴染み深いところでは、プレステ2 の『ICO』というゲームにGPL違反が見つかっています(続報が見あたらないけど、第三の道、「ウヤムヤで終わらせる」をとったんかな)。
『ガンメタル・ブレイズ』の場合は、著作者と連絡をとろうとしていますので、(2)の道を模索している模様です。とはいえ、ホワイトハウスの記事を書いた人物が『ガンメタル・ブレイズ』に関心を持っている確率は非常に低そうですし、連絡が入ることは期待できないんじゃないかと思います。1年間連絡を待つということですので、その間、『ガンメタル・ブレイズ』の展開がほぼ止まりそうなのは残念です。

ProFantasy Map Library
TRPG のマスターをやるとき、ぜひとも用意したいのが地図です。
たとえ地図がさほど重要でないシナリオであっても、地図を見せて説明するのと、地図なしでするのとでは、プレイヤの理解度や後に残る記憶の点で大きな差が出てきます。
といっても、そうそう簡単に用意できるものではありません。紙に鉛筆でささっと描くならともかく、オンラインセッションで共有するとなるとそうも行きません。
そこで活用したいのが、地図を集めたサイトです。以前、Map-a-Week を紹介しましたが、今回紹介するのは屋外の地図を中心に集めたProFantasy Map Libraryです。
サイトを運営している ProFantasy 社は、Campaign Cartographer など、TRPG 向けの地図製作ソフトを古くから出している会社です。AD&D の頃の Forgotten Realms Atlas の地図も、Campaign Cartographer で描かたものでした。
そしてこのライブラリに掲載されている地図も、同社のソフトウェアでユーザが描いたものです。2009年2月現在で、900近い地図がアップロードされています。

City Creator は、町の地図をブラウザで作成するためのウェブアプリケーションです。
blankton, snoland, medieville の三種類のアイコンセットが用意されており、このうち、medieville がファンタジーRPG風です。
建物や人物はドット絵風なので本格的な地図を作ることはできませんが、非常にお手軽にそこそこの地図を作ることができます。

このように用意されているアイコンをドラッグ&ドロップするだけで配置することが出来ます。
ユーザ登録もとりあえず不要なので、すぐに使って試してみることが出来ます。
ウェブ上を探すと無料で(もちろん合法的に)ダウンロードできるアイコンがたくさんあります。
中にはこんなものも(PHPSPOT経由)。
mydeco

mydeco は、部屋の間取りを選び家具を置いていくことで部屋のレイアウトをグラフィカルに、簡単に作っていくことの出来るオンラインのサービスです。
同様の機能を持ったアプリケーションはマイホームデザイナーなど市販のものや、mydeco と同じくウェブ上のものなど幾つかありますが、mydeco は、無料で使うことが出来、しかも用意されている家具の量、美しさが半端ではありません。ちょっと見ただけですが、ソファで10,000、テーブルで 6,000 というカウントが出ていますので、全部足すと 100,000 にとどくかもしれません(^ ^;。

Flash で作られたこのアプリケーションは操作も簡単で、部屋の形のテンプレートを選び、用意されている家具をマウスで配置していくだけです。
それでいて、部屋の壁をマウスで押したり引いたりして形を変えることができますし、暖炉や押入れのような凹んだ部分を壁に付けることもでき、とっても柔軟に部屋を作ることが出来ます。
そして、平面図上でいろいろ家具を配置したら(というか配置中いつでも)、「カメラ」で様々な角度から部屋を3Dで見ることができます。これがびっくりするほどの美しさです。

残念ながら中世ヨーロッパ風の家具は少ないみたいですが、現代を舞台としたシナリオならぴったりですし、TRPGとは関係なしに家具を配置して遊んでいるだけでも楽しいアプリケーションです。
ユーザ登録前に簡単に試すことも出来ますので、気になる方は触ってみてください。
mydeco のビジネスモデル
ろくに広告も貼っていないのにこんなすごいアプリが無料で使えるなんて!と思ったのですが、どうもこの家具や調度品、実在の商品のようです(Ikea とかあるし)。そして、家具にリンクが付いていて、クリックすると直販サイトに飛ぶようになっています。
作成した部屋の家具を実際に買うと合計いくらになるか、というのも出ています。
つまり、我々が「わーい」といって部屋を作って遊んでいると、それが家具販促のショールームになっている、というなかなか面白いビジネスモデルのようです。
以前、「マインドマップ」をご紹介しましたが、新たにオンラインで無料で使えるアプリケーションが出てきましたのでご紹介します。

サンプルマインドマップ

Easy Step のサイトをご覧いただくと分かりますが、前にご紹介した Mindomo に比べてずっとマインドマップらしいものが書けます。ノードをつなぐ線や、ノードの塊を回転させることが出来る点などが優れており、高い表現力を持っています。
マインドマップは「見た目のよさ」が重要な機能の一つになっているらしいので、これはとても重要な点と言えるでしょう。
操作性も良く、速度も十分快適(マシンスペックにもよると思いますが)です。
プログラムは Java で、JRE ver.1.5 以上が必要です。でもって、Windows でしか動作しません。Java の謳い文句、Write Once, Run Anywhere(だっけ?)はどうなったのでしょうか……。
今のところ、無料で使えるマインドマップソフトウェアとしてはこれが最強でしょう。
「コマーシャライザー」は株式会社リクルートが最近出したサービスです。
お手軽に「コマーシャル」が作れてウェブ上でみんなに見せることが出来るという、CGM で盛り上げることを狙ったサービスです。
さっそく、TRPG Search のコマーシャルも作ってみました。こんな風に、ブログに貼ることもできます。
作成は簡単で、まずテンプレートを一つ選びます。これを選ぶと、背景やBGM、アニメーションの部分が決まります。
あとは、画像を数枚アップロードして、それに対する煽り文句を入れるだけです。
TRPG Search のコマーシャルでは、「RPG」というテーマを選び、画像を8枚アップロードし、表示テキストを入力しました。
めちゃめちゃすごい機能というわけではありませんが、ポイントがよく絞られたサービスに仕上がっていると思います。
というわけで、いろんなTRPGシステム・サプリの勝手コマーシャルだとか、コンベンションの宣伝などを作ってみてはいかがでしょうか。

AdWords は、Google を支える検索エンジンと連動した広告ネットワークです。
Google で検索したときに右に表示されたり、ブログなんかに貼り付けてあるテキストの広告がそれです。きっと見たことがあると思います。たとえば、”RPG” という単語で Google を検索すると、検索結果と一緒に RPG に関係した広告が表示されたり、RPG の攻略法について書かれたページに RPG の広告が載ったりするようになっています。

この広告システムですが、小遣い稼ぎに自分のブログやホームページに貼り付ける、というのは気軽にできて使っている人もそこそこいるんじゃないかと思いますが、実はその反対、個人で広告を出すことも意外とお手軽に出来ます。
すぐ作れる Google のアカウントと支払いのためのクレジットカードさえあれば、数千円からの出費で広告を出すことが出来ます。
個人で広告なんて出してどうするんだ、と思われるかもしれませんが、コンベンションの告知、サークルメンバの募集などに有効に使うことが出来ます。社会人の集まりであれば、4,5人で年間数千円程度の費用を捻出することもそれほど難しくないでしょう。
AdWords 広告は、誰かがクリックすると広告料が発生します。何回表示されようと、誰もクリックしなければ1円も払う必要はありません。そして Google の根幹ともいえるサービスなので、非常によく作りこまれています。広告を出す側は、その予算に応じて細かく広告を設定することが出来ます。
たとえば、1クリック辺りいくらの広告料が発生するかは、高い広告費を出してでも広告を載せたいと思う人がどれくらいいるかによって変わってきます。オークションの仕組みと一緒ですね。この「1クリック辺りいくらまで払う」というのを、当然設定することが出来ます。
また、「一定期間で総額いくらまで広告費を払う」というのも設定できますので、「急にクリック数が増えて支払いが大変になっちゃう」というのも防げます(まあTRPGでそんなことは残念ながら起こりえないですが)。
大阪のサークルであれば、「大阪 trpg」「関西 trpg」で検索されたときのみ、広告を表示する、といったこともできます。
このように、AdWords を使えば、広告費を低くコントロールしながら、自分のコンベンションやサークルを宣伝することができます。首尾よくメンバが集まったら即座に広告をやめることも出来ます。
手軽で、非常に強力なサービスですので、ぜひ効果的に使ってみてください。
Wiki とはどのようなものか
Wiki は、みんなで一緒に一つのドキュメント(ウェブページ)を作っていくためのアプリケーションです。
Wiki はウェブページを作るソフトウェアですが、ホームページ作成ソフトと違ってパソコンにソフトをインストールする必要はありません。ネット上の掲示板と同じように、ブラウザから投稿することができます。
ネット上の掲示板と違うのは、掲示板は時系列に記事が並び、どんどん記事を追加していくのに対し、Wiki は投稿された記事を徐々に充実させていくスタイルをとっている、という点です。間違った記述を訂正したり、もっと良いアイディアに置き換えたり、不足している部分を追加することによって、内容を充実させるのです。
そのために、Wiki の記事は他の人が書いた部分でも修正することができるようになっています。「えー! せっかく書いたところが誰かに消されちゃったらどうするの?」と心配するかもしれません。しかし Wiki には、「誰がどの部分をどう変えたか」履歴を表示する機能と、元に戻す機能が備わっており、他の人が書き換えた部分が気に入らなかったら元に戻したり、サイド上書きしなおしたりすることができるのです。
インターネット上にはたくさんの Wiki が設置されていますが、もっとも有名なのが Wiki で作られている百科事典 Wikipedia でしょう。Wikipedia では、たくさんの人が自分の専門分野のページについて加筆修正を重ねて市販の百科事典にも比肩しうる充実した百科事典に育っています。
元々は海外のサービスですが、日本版も充実しており、TRPG の説明や、なんと各システムのページまで作られています。

Wiki の特長
Wiki には非常にたくさんの種類があり、それぞれ微妙に違っていたりするのですが、以下のような特徴が多く見られます。
- ブラウザで編集できる
- 文章を修正した履歴を保有
- どこが変更されているかの差分の表示、修正の取り消しなどの機能を保有。
- Wiki 固有の記法で手軽に記述。ただし最近はWysiwyg な、編集ボタンを使っての編集も普及。
- プラグインによって様々な機能を追加可能
Wiki の一種、PukiWiki などはこの「プラグイン」が豊富で、ページ中の好きなところにコメント入力欄や掲示板を作ったり、投票機能をつけたり、目次をつけたり、といったことが簡単にできます。
Wiki を使う
多くの Wiki がオープンソースソフトウェアとして無料で配布されており、自由に使うことができます。ご利用のレンタルサーバで自分専用の Wiki を運用することができます。
主なWiki
その昔、MOONGIFT で毎週土曜日に、Wiki を一つ紹介していたくらい、Wiki には種類がありますので、ここではほんの一部のみの紹介です。
無料Wikiサービス
もっと手軽に利用できる無料のサービスも幾つか存在しています。
TRPG で Wiki を使う
Wiki は、ウェブアプリケーションの中でも特に TRPG と相性がいいものの一つで、いろいろ使い道があります。
シナリオエディタ
テキストエディタやワープロと同等、あるいはそれ以上に気軽に文章を書くことができ、ウェブページ特有のリンクも利用できるので、単純にシナリオを書き留めるのに使うことができます。
コンベンションなどでネットワークにつながらない場合は、ローカルのパソコンで簡単に使える TiddyWiki というものもあります。
プレイレポート
また、みんなで編集できるという特性を活かして、プレイレポートや記録、キャンペーンの設定を残していくのにも向いています。
交代で書いたり、他のプレイヤが書いた記録で欠けている部分を補ったりといったことが簡単に行えます。
ドキュメント作成
サークルなどでオリジナルの背景設定やシステムを共同で作ったり、あるテーマについて議論しながら質を高めていくような活動にも Wiki はぴったりです。

Map-A-Week は、D&D3版以降の発売元、Wizards of the Coast 社がオンラインで公開している D&D 向けの地図コレクションです。「D&D向け」とはいえ、地図なので、ファンタジィ世界を舞台としたほとんどのRPGで使うことができるでしょう。
Map-A-Week の名の通り、毎週毎週、2000年から地図が追加されてきました(2007年6月まで)。たぶん、350枚くらいあるでしょう。
それも、「とりあえず地図作って載っけました」などというレベルではなく、商用のサプリメントなどに掲載された、ほぼ全てフルカラーの地図です。そんなものが、何百枚も、無料で公開されているのですからまったく恐れ入ります。